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「第1回KYOTO楽Mobiコンテスト」受賞者インタビュー 

交通や物流、観光等に関するさまざまなデータを活用して、京都の観光・交通の課題解決を図るアプリコンテスト「KYOTO楽Mobiコンテスト」。このほど、2022年に第2回の開催が決定しました。そこで今回は、2020年に行われた第1回で「歩くまち・京都賞」を受賞した松岡輝樹さんにインタビュー。趣味はプログラミングという松岡さんに、コンテストに参加した経緯や、第2回参加者へのメッセージなどを伺いました

きっかけは、子どもの大学進学

―第1回「KYOTO楽Mobiコンテスト」に応募されたきっかけは何ですか?

松岡輝樹さん(以下、敬称略):3年ほど前、息子が大学に進学して京都に住みはじめたのを機に、私も市内を訪れる機会が増えました。ところが、京都は細かな道やバスのルートが複雑で、初心者には難しいなと感じることが多かったんです。もともとプログラミングが趣味だったのもあり、GTFS※について調べていたところ、第1回コンテストの開催を知りました。

コンテストでは交通に関するさまざまなデータが提供されると聞き、「自分でも何か作ってみよう」と思ったのがきっかけです。当時は緊急事態宣言の真っ只中で、GWもほとんど予定がありませんでしたから、自宅で集中して作業ができました。

(※GTFS=General Transit Feed Specificationの略。経路検索に必要な時刻表や運行経路などの静的情報を「標準的なバス情報フォーマット」として、国土交通省が定めたもの)

趣味はプログラミング!データの使い道をあれこれ考えるのが楽しい

―プログラミングが趣味とのことですが、普段はどんなお仕事をされているのですか?

松岡:建設コンサルタントとして、株式会社ウエスコという会社の環境部門で働いています。仕事でシミュレーションが必要な際はプログラムを組むこともありますが、基本的にプログラミングは趣味ですね。データを見ながら「これを使ってこんなことができそうだな」とか、「こういうアプリケーションに活用できるかも」などと考えるのが好きなんです。

実は3年前にも、内閣府が主催する「地域経済分析システム(RESAS)」を使ったプログラミングコンテスト(注:第3回RESASアプリコンテスト)で最優秀賞を受賞したことがあります。ここ5年ほどで、さまざまなオープンデータが開示されるようになって活用が広がっています。そうしたデータをどう使っていくか、非常に面白い時代ですよね。

―「歩くまち・京都賞(京都市長賞 アプリ開発部門)」を受賞した「(仮)京都観光アシスト」は、出発地点と時刻、目的スポットの滞在時間などを入力すると、おすすめルートが表示されるアプリです。どのように開発したのですか?

松岡:アプリの骨子はGW中に完成し、その後はところどころバグの修正を行いました。本当は実際に京都に行ってテストをしてみたかったのですが、当時は緊急事態宣言が出ていたのでそれも叶わず……現地で試すことができないまま、提出することになりました。しかしコンテストの終了後に再度手を加えたり、GTFS-RT(リアルタイムデータ)を導入するなどの改良ができたので良かったかなと思います。

コンテストを通して広がる「シビックテック」の可能性

―全体を通しての感想はいかがですか?

松岡:アプリ開発で「社会実装」を視野に入れたのは初めてで、非常に勉強になりました。課題もありますが、オープンデータを活用して社会課題を解決する試みには多くの可能性があると思います。

これからはスマートシティーなど都市のIT化が進んでいきますが、既存のソフトウェアや企業の力だけで全てをまかなうのは難しいでしょう。市民がテクノロジーを活用し、社会課題を解決する「シビックテック」やスタートアップなどの力を借りて、誰もが新しい価値を手軽に作れる時代になっていくと思います。コンテストでは新しいデータも開示されるでしょう。これをきっかけに面白い世界が広がると思うので、ぜひ多くの方に興味を持ってほしいです。

―ありがとうございました。

2022年に開催される「第2回KYOTO楽Mobiコンテスト」では、第1回に提供したデータに加え、リアルタイム情報や物流に関するデータも提供することを予定しています。あなたのアイデアや技術が社会的課題を解決する、「KYOTO 楽Mobiコンテスト」ぜひ奮ってご参加ください。

「第2回KYOTO 楽Mobiコンテスト」

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