共通設計テンプレート作成によるアプリケーションの設計・構築の作業負担削減
取組概要
大雨発生時のリスク回避ルート案内アプリの設計・構築をケーススタディとして、当該ユースケースに必要な機能を他のユースケース(土砂崩れ発生時や大雪発生時のリスク回避ルーティングアプリ等)にも再利用可能とする「共通設計テンプレート」を作成した。
図1のように、共通設計テンプレートを活用することにより、他ユースケースに対応する際のアプリ開発に必要なプログラムの設計・構築の一部を不要とすることができる。

図1 共通設計テンプレートのイメージ
処理フロー
本アプリの処理フローの全体像は、図2のとおりである。そのうち、青色部分が共通設計テンプレートであり、ケーススタディとなったアプリ特有の機能として開発したのは緑色の箇所のみである。ピンク色の部分は、アプリの目的により入れ替えるデータを示している。
図2に示したとおり、大半のプログラム等は共通化されており、他のアプリを設計・構築する際に大幅に作業負担を削減できることがわかる。
- データ層
→処理の対象となるデータを格納する層 - 前処理層
→各種形式のデータをGeoJSON形式に変換する層 - 処理基盤層
→被害想定箇所、災害のリアルタイムデータ、通行実績データから回避リンクを定義する層 - アプリケーション層
→道路上にリスク回避の迂回ルートを表示する層

図2 共通設計テンプレートの処理フロー
図2の設計を採用することで、将来的に他のアプリケーションを開発する場合においても、大幅な設計・構築作業負荷の削減が見込める。
想定ユースケース
共通設計テンプレートを活用することで、各種災害発生時のリスク回避ルーティングアプリを設計・構築することができる。
〇想定ユースケースの例
- 大雨発生時のリスク回避ルーティング
- 土砂崩れ発生時のリスク回避ルーティング
- 大雪発生時のリスク回避ルーティング 等