軸重センサを用いた積載重量測定
運送事業者が使用する大型トラックを対象に、実運用下での貨物の積載時の重量を把握するシステムを構築した。各軸に設置した軸重センサによって各軸の軸重を測定し、積載重量や車両総重量などをタブレットに表示することで、ドライバーは即座に結果を確認することができる。また、測定結果は事前に指定したアドレスへメールで連携され、事務所等でも確認することができる。

実証イメージ

メール本文イメージ
特長・提供価値
過積載運行は、社会インフラである道路や橋梁に大きな負担をかけるほか、ブレーキやハンドル操作などの安全な運転に支障をきたす、非常に危険な行為であるが、運送事業者は、過積載となることを把握していなければ、荷主などに対して貨物の受入を拒否することはできない。
運送事業者が、納品先での貨物積込時に積載貨物重量や車両総重量等を把握し、その結果を記録として残すことによって過積載運行を防止することが可能となる。これにより、社会インフラの保全や安全な運行業務に寄与することができる。
データ活用のアイデア
モビリティデータ

x
物流

=過積載防止、安全運転
- 利用データ(インプットデータ)
- 軸重センサデータ
- 処理結果データ(アウトプットデータ)
- ドライバーのタブレットで測定結果(今回積載重量と累積総重量)を確認可能。
また、車番、計測日時や住所を含めた測定結果はメール本文とCSVファイルで指定するメールアドレスに送付。- 車番
- 計測開始日時、計測終了日時
- 今回積載重量(合計と各軸)
- 累積総重量(合計と各軸)
- ドライバーのタブレットで測定結果(今回積載重量と累積総重量)を確認可能。
トラック車両の共通データ項目活用に関する将来構想
上記の積載重量測定のユースケースとは全く別件となるが、大型トラックメーカ各社は、日本自動車工業会での討議を通して「車両情報の提供データ項目」と「大型トラックメーカのバックエンドからのデータ取得に用いるAPI制作ルール」を共通化し、同一利用者の同一サービスメニューであれば、データ利用者は大型トラックメーカ各社から共通のデータ項目を同一のAPIを用いて取得、利用できる仕組みの検討を進めている。今後の実用化が期待されるが、具体化にはもう少し時間を要し、構想の実現は最短で2026年度以降となる見通しである。

トラック車両標準化データ項目の提供イメージ